ISSUE
受診しない理由の8割は、
病気そのものではありません。
「年だから仕方ない」と言われた尿もれは加齢だけで起きるものではありません。お産、体重、便秘、慢性の咳、閉経。どれも手を打てるものばかりです。年齢は原因の一つであって、あきらめる理由ではありません。
婦人科なのか泌尿器科なのか分からない膀胱と子宮と直腸は、同じ骨盤底というハンモックに載っています。下がるときは一緒に下がり、ゆるむときは一緒にゆるみます。その境目を診るのがウロギネコロジー(女性泌尿器科)です。
内診をされるのが怖い初診で必ず内診をするわけではありません。問診と、尿検査と、おなかからのエコーで分かることがたくさんあります。内診が必要なときは、なぜ必要かをご説明してから行います。断っていただけます。
手術だと言われるのが怖くて行けない当院に来られた方のうち、手術に進むのは1割ほどです。まず体操、次に生活の調整、それから薬。順番を飛ばすことはしません。
尿もれで困っている方の多くが、旅行をやめ、孫と出かけるのをやめ、笑うのを控えるようになります。命に関わる病気ではないぶん、我慢が上手に隠れてしまう。それを「たかが尿もれ」と言われるのがいちばんつらいのだと、診察室でくり返しうかがってきました。
SELF CHECK
尿もれタイプ判定同じ「尿もれ」でも、治し方は正反対です
尿もれには大きく2つの型があります。 せきやくしゃみで漏れる腹圧性と、急に来た尿意に間に合わない切迫性。 この2つは原因も治療もまるきり違い、片方に効く薬がもう片方には効きません。 そして多くの方は、その両方を持っています(混合性)。 どちらがどれだけ強いのかを、まず割合で出してみてください。 過活動膀胱の診断に使う点数(OABSS)も一緒に計算します。
この1週間をふり返って、いちばん近いものを選んでください。
Q1せき・くしゃみ・笑ったときに漏れる
Q2重いものを持ったとき、走ったとき、立ち上がるときに漏れる
Q3急に強い尿意が来て、我慢するのがつらいことがある
Q4急に来た尿意を我慢できず、トイレまで間に合わずに漏れる
Q5朝起きてから寝るまでの、トイレの回数
Q6夜、寝てから朝までに排尿に起きる回数
Q7漏れる量は、いちばん多いときで
—
お勧めする順番
上から順にお試しいただきます。いきなり手術の話にはなりません。
腹圧性・切迫性の割合は、問診でうかがう内容を点数にして比べたもので、診断ではありません。 OABSS(過活動膀胱症状スコア)は診療で実際に使われている質問票ですが、 点数が高いことと過活動膀胱であることは同じではありません。 膀胱炎、結石、糖尿病、子宮筋腫、神経の病気、飲んでいるお薬が 同じ症状を起こしていることがあり、そこを分けるのが診察の役目です。 とくに血尿・排尿時の痛み・発熱をともなうときは、この判定より先に受診してください。 なお、下腹部に何かが下りてくる感じは骨盤臓器脱のサインで、 尿もれとは別の治療(ペッサリーや手術)になります。
TRAINING
骨盤底筋 12週間プラン効くまでの時間を、先に知っておいてください
腹圧性尿失禁の第一の治療は、手術でも薬でもなく骨盤底筋トレーニングです。 正しく続けた方の6〜7割で、漏れる回数が減るか、なくなります。 問題は効き始めるまでに8〜12週かかることです。 2週間やって「変わらないからやめた」という方が、あまりに多い。 だから当院では、最初にいつ変化が来るかをお見せしてから始めます。
最初は横になってからのほうが、力の入れ方が分かります。
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週ごとにやること
回数と週の組み立ては、骨盤底筋トレーニングとして一般に勧められている方法をもとにした目安です。 いちばん多い失敗は、おなかやお尻や太ももに力が入ってしまうことで、 これをやり続けると腹圧がかかって逆効果になります。 当院では初診のときに、正しく縮められているかを確かめてからお渡ししています (必要な方には超音波を見ながら、あるいはバイオフィードバックの機器を使います)。 12週間やって何も変わらないときは、型が違うか、やり方が違うか、ゆるみが体操では届かない段階かのどれかです。 そのときは次の手を考えますので、あきらめずにもう一度お越しください。 骨盤臓器脱が進んでいる方、神経の病気がある方には、この計画は当てはまりません。
SERVICE
診療内容
女性の下半身の困りごとを、泌尿器科と婦人科のあいだで行き来させずに診るための診療科です。
- SERVICE 01
腹圧性尿失禁
せき・くしゃみ・笑ったとき、重いものを持ったときに漏れる型。第一の治療は骨盤底筋トレーニングで、正しく12週間続けると6〜7割の方が良くなります。
- 尿もれの型の見きわけ
- パッドテスト(漏れる量を測る)
- 骨盤底筋の指導(正しく縮められているかの確認から)
- 手術が必要な方は連携病院へ
- SERVICE 02
過活動膀胱・切迫性尿失禁
急に強い尿意が来て、間に合わない型。こちらは薬がよく効きます。ただし膀胱炎や結石でも同じ症状が出るので、まず尿を調べます。
- OABSSでの評価
- 尿検査・残尿測定
- β3作動薬・抗コリン薬
- 膀胱訓練の指導
- SERVICE 03
骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤)
「下りてくる感じ」「お風呂で何か触れる」。進み具合によって、体操・ペッサリー(膣内リング)・手術と選択肢が変わります。すぐに手術という話にはなりません。
- 下がり具合の評価(POP-Q)
- ペッサリーの装着と定期管理
- 手術が必要な方は連携病院へ
- 手術後の経過観察の引き受け
- SERVICE 04
産後の骨盤底ケア
産後の尿もれは、半年ほどで軽くなる方が多い一方、そのまま20年後の尿もれに続いてしまう方もいます。いちばん戻りやすいのは産後1年以内です。
- 産後の骨盤底チェック
- 会陰の傷・痛みの相談
- 授乳中でも使えるお薬の選択
- お子さん連れでの受診(ベビーカーのままどうぞ)
- SERVICE 05
くり返す膀胱炎・間質性膀胱炎
年に3回以上くり返す膀胱炎は、抗菌薬を出して終わりにしてはいけない種類のものです。尿がたまると痛む場合は、間質性膀胱炎という別の病気を考えます。
- 尿培養(効く抗菌薬を調べます)
- くり返す原因の検索
- 間質性膀胱炎の評価
- 予防の方法(水分・排尿の習慣)
- SERVICE 06
閉経後の不調(GSM)
女性ホルモンが減ると、膣と尿道の粘膜が薄くなり、頻尿・尿もれ・乾き・性交痛が出ます。「年のせい」で終わらせられがちですが、塗り薬で楽になります。
- 膣・尿道の粘膜の評価
- 局所のエストリオール製剤
- 保湿と生活の指導
- パートナーとの相談も含めて
REASON
このクリニックの決めごと
- REASON 01
医師もスタッフも、全員女性です
受付、看護師、検査、診察。男性の職員はおりません。言いにくいことを、言いにくいまま帰らないでいただくための決めごとです。待合室でお名前を呼ぶのも番号でお呼びします。
- REASON 02
初診は45分の枠でお取りします
尿もれの話は、5分の枠では出てきません。いつから、どんなときに、どのくらい、何をあきらめたか。そこまでうかがってはじめて、型が決まります。そのぶん予約は絞ってあり、お待たせしません。
- REASON 03
体操を、渡して終わりにしない
骨盤底筋トレーニングは、3〜4割の方が最初は締める場所が分かりません。パンフレットを渡すだけでは、おなかとお尻を鍛えて終わります。当院では正しく縮められているかを確かめてからお渡しします。
PRICE
料金の目安
保険診療は3割負担の方の概算です(お薬代は含みません/院外処方)。自費のものは税込の総額を、行う前に必ず申し上げます。説明のないまま検査や施術を追加することはありません。
| 項目 | 料金(税込) | 内容・備考 |
|---|---|---|
| 保険診療(3割負担の目安) | ||
| 初診(診察45分+尿検査+エコー+残尿測定) | 2,500〜4,000円 | ここまでで、その日にお伝えできる話が出そろいます。 |
| 再診(診察+尿検査) | 1,000〜1,800円 | お薬だけのご希望でも、3か月に一度は尿を見せてください。 |
| 尿流量測定(ウロフロメトリー) | +200〜400円 | いつもどおり排尿していただくだけです。 |
| パッドテスト(漏れる量を測る) | +300〜600円 | 1時間、決まった動きをしていただきます。 |
| 尿培養・薬剤感受性 | +800〜1,200円 | くり返す膀胱炎のときは必ず。 |
| 過活動膀胱のお薬(1か月) | 1,300〜2,800円 | β3作動薬か抗コリン薬。2週間で効きが分かります。 |
| ペッサリーの装着・管理(1回) | 1,500〜2,500円 | 定期の入れ替えが必要です。自己着脱の指導もします。 |
| 局所エストリオール製剤(1か月) | 600〜1,200円 | 閉経後の頻尿・乾きに。 |
| 自費診療(税込) | ||
| 骨盤底筋トレーニング個別指導(30分) | 5,500円 | 保険内でも指導しますが、時間をかけたい方に。 |
| 骨盤底 磁気刺激治療(1回) | 3,300円 | 座っているだけです。週2回×8回が目安。 |
| 産後の骨盤底チェック(保険外・30分) | 6,600円 | 症状がなくても、いまの状態を測っておきたい方に。 |
| 性感染症セット(クラミジア・淋菌・梅毒・HIV) | 13,200円 | 匿名でのご希望もご相談ください。 |
| 書類 | ||
| 診断書・紹介状 | 2,200円〜 | 内容によります。当日お渡しできないことがあります。 |
- 保険診療の金額は3割負担の方の概算です。1割・2割負担の方、公費の対象の方は変わります。
- お薬は院外処方です。ビルの1階に調剤薬局があります。お薬代は別にかかります。
- 手術(TVT・TOTなど)は当院では行わず、連携病院へご紹介します。3割負担で6〜9万円ほどが目安で、高額療養費の対象になります。
FLOW
受診の日の流れ
WEB予約(前日まで)
初診は45分の枠です。お子さん連れでも大丈夫です。ベビーカーのまま診察室に入っていただけます。
1分受付(番号でお呼びします)
保険証とお薬手帳をお出しください。待合室でお名前を呼ぶことはありません。
3分尿検査・エコー・残尿測定
おなかの上からのエコーです。ここまでは内診をしません。膀胱炎や結石が隠れていないかを先に外します。
10分診察と、必要なら内診
内診が必要かどうかは、ここまでの結果でご説明します。今日はしない、という選び方もできます。骨盤臓器脱が疑われる場合はお勧めしますが、決めるのはご本人です。
10分型を決めて、やることを決める
腹圧性か切迫性か、どちらが強いか。体操から始めるか、薬を足すか。その場で12週間の計画をお渡しします。
10分会計・処方せん
院外処方です。次回のご予約もここで。
5分4週間後・12週間後の再診
同じ問診票をもう一度つけていただきます。点数が動いていなければ、やり方か型を見直します。
4週・12週PROFILE

院長・泌尿器科専門医
芦田 真弓あしだ まゆみ
「たかが尿もれ」と言われて、
あきらめてきた方に会うための場所です。
泌尿器科医になって17年になります。大学病院では男性の前立腺の手術が中心で、女性の患者さんは外来の隅にいらっしゃる、という時間が長く続きました。
転機は、女性泌尿器科の外来を任されたときです。「20年我慢していました」という方が、次々にいらっしゃった。皆さん、旅行をやめ、孫と出かけるのをやめ、外出のたびにトイレの場所を数えておられました。そのうちの多くが、体操と少しの工夫で良くなりました。20年は要らなかったのです。
女性の下半身の困りごとは、泌尿器科と婦人科のあいだで行ったり来たりさせられがちです。膀胱も子宮も同じハンモックに載っているのに、診る科が分かれている。その谷間を埋めたくて、ウロギネコロジーを学び直し、ここを開きました。医師もスタッフも全員女性にしたのは、言いにくいことを言いにくいまま帰らないでいただくためです。
- 2003
- 横浜市立大学 医学部 卒業
- 2003
- 市中病院 初期研修
- 2005
- 大学病院 泌尿器科
- 2011
- 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
- 2014
- 総合病院 女性泌尿器科外来 担当
- 2017
- 英国のウロギネコロジー施設で研修(骨盤底機能障害)
- 2019
- 同 女性泌尿器科 医長
- 2023
- ひだまり女性泌尿器科クリニック 開院
- 現在
- 日本排尿機能学会/日本女性骨盤底医学会 会員
OFFICE
クリニックのご案内
- 医院名
- ひだまり女性泌尿器科クリニック
- 院長
- 泌尿器科専門医 芦田 真弓
- 所在地
- 〒211-0004 神奈川県川崎市中原区新丸子東3-1302 こすぎ杜のビル3F
- 診療時間
- 平日 9:30-12:30/14:30-18:00(金曜は午前のみ)
土曜 9:30-12:30(午前のみ)
オンライン相談 平日 18:30-19:20 - 休診日
- 水曜・日曜・祝日/金曜午後(手術日)
- 診療科
- 泌尿器科(女性泌尿器科・ウロギネコロジー)
- スタッフ
- 医師・看護師・受付とも全員女性です
アクセス
- JR南武線・横須賀線 武蔵小杉駅 東口から徒歩4分
- 東急東横線・目黒線 武蔵小杉駅 正面口から徒歩5分
- ビルは3階。エレベーターがあり、ベビーカーのままお入りいただけます
- 近隣のコインパーキングをご利用ください(駐車券のサービスはございません)
保険証、お薬手帳をご用意ください。お子さん連れでの受診は歓迎しています。ベビーカーのまま診察室に入っていただけますし、待合室にお子さんの過ごせる場所があります。
地図は武蔵小杉駅の周辺を表示しています。東口を出て、商店街を1本入ったところのビルの3階です。
FAQ
よくあるご質問
初診で内診はありますか。
必ずあるわけではありません。初診でまず行うのは問診・尿検査・おなかの上からのエコー・残尿測定で、ここまでで膀胱炎や結石、残尿の多さといった「別の原因」を外すことができます。内診が必要になるのは、骨盤臓器脱が疑われるときや、尿もれの型がどうしても絞れないときです。その場合も、なぜ必要かをご説明してから行いますし、「今日はやめておきます」と言っていただいて構いません。日をあらためることもできます。
先生は女性ですか。ほかのスタッフはどうですか。
院長は女性です。そして看護師も、検査の担当も、受付も、全員女性です。男性の職員はおりません。待合室ではお名前ではなく番号でお呼びします。会計のときに病名を口に出すこともしません。ここまで徹底しているのは、言いにくいことを言えないまま帰る方をなくしたいからです。ご主人やご家族が付き添いで来られるのは構いません(待合室は男性も入れます)。
骨盤底筋体操をやっていますが、効いている気がしません。
2つの可能性があります。1つは時間。効き始めるのは早い方で6週目、多くは8〜12週目です。2週間で判断するには早すぎます。もう1つは締める場所が違うこと。実は3〜4割の方が、最初は骨盤底ではなくおなか・お尻・太ももに力を入れています。これを続けると腹圧がかかって、かえって逆効果になります。当院では、正しく縮められているかを確かめてから計画をお渡ししています。必要な方には超音波を見ながら、あるいはバイオフィードバックの機器を使います。12週間プランもご覧ください。
他院で「手術しかない」と言われました。
そう言われる方の多くが、まだ体操を12週間やっていません。順番として、体操・生活の調整・(切迫性なら)薬を先にお試しいただき、それでも日常が変わらないときに手術を考えます。当院に来られた方で手術に進むのは1割ほどです。ただし、骨盤臓器脱がかなり進んでいる場合や、漏れる量が多くて生活が立ちゆかない場合は、手術のほうが早くて確実です。そのときは正直にそう申し上げます。手術は当院では行わず、連携病院にお願いしています。術後の経過観察は当院で引き受けます。
産後です。いつごろ受診すればよいですか。
産後1か月健診が終わっていれば、いつでも構いません。産後の尿もれは半年ほどで自然に軽くなる方が多いのですが、そのまま残ってしまい、20年後の尿もれに続く方もいらっしゃいます。いちばん戻りやすいのは産後1年以内です。症状がなくても、いまの骨盤底の状態を測っておきたいという方も来られます。お子さん連れで結構です。ベビーカーのまま診察室に入っていただけます。授乳中でも使えるお薬を選びますので、そこもご相談ください。
市販のパッドで済ませてはいけませんか。
いけないということはありません。パッドは立派な道具です。ただ、パッドは漏れたものを受け止めるだけで、漏れる量が増えていくことは止めてくれません。そして生理用ナプキンで代用すると、吸水の仕組みが違うためかぶれや匂いの原因になります。尿とりパッドを正しく選ぶだけでも、ずいぶん快適になります。その選び方もお伝えできますので、「パッドの相談だけ」でも受診していただいて構いません。ただし、血尿がある、排尿のときに痛む、下りてくる感じがある、という場合はパッドでしのがず受診してください。別の病気が隠れています。
RESERVE
診察のご予約
初診は45分の枠でお取りします。お子さん連れでも大丈夫です。当日の急な症状(強い痛み・発熱・血尿)は、お電話でご相談ください。
ご予約を承りました
確認のメールをお送りしました。届かない場合は迷惑メールフォルダをご確認のうえ、お電話ください。
当日お持ちいただくもの
初診は45分の枠でお取りします(問診と検査を含みます)。再診とお薬のご相談は20分、膀胱炎など急ぎのものは30分です。
水曜は休診、金曜の午後は手術日のため外来をしていません。土曜は毎週、午前のみ診療しています。18:30以降はオンライン相談の枠で、再診と受診前のご相談に限らせていただいています。
CONTACT
予約の前に、聞きたいことだけ
内診はあるのか、費用はいくらか、子どもを連れて行っていいのか。そういうご質問で結構です。2診療日以内に、女性のスタッフからご返信します。
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2診療日以内にご返信します。お急ぎの場合はお電話ください。